ミニチュアシュナウザーは、その活発な性格と魅力的な外見で多くの飼い主の心をつかんできました。しかし、愛犬が年を重ねるにつれ、老犬としてのサインを見せることがあります。それらのサインを早期に捉え、適切なケアを行うことで、彼らの老後も快適に過ごさせることができるのです。
この記事では、ミニチュアシュナウザーが老犬になってきた時の兆候について解説します。
ミニチュアシュナウザーが老犬になってきた時のサイン7つ
犬も人間同様、歳をとれば体のあちこちに不調が現れ、今までと同じように生活することは困難になります。
一般的にミニチュアシュナウザーは「6~10歳がシニア期」、「11歳以降が高齢期」といわれていますが、老化の早さは個体によって異なるため、あくまでも年齢は目安です。
そのうえで下記のような変化が見られたら、老犬の仲間入りだと考え、愛犬の健康に気を遣うようにしてください。
✓ ミニチュアシュナウザーが老犬になってきた時のサイン7つ
- 壁や物にぶつかる、つまづくことが増える
- 段差を嫌がる
- 散歩中歩かなくなる、散歩自体を嫌がる
- 寒がる
- 毛並みが悪くなる
- おしっこの回数が変化する
- 認知症の初期症状が見られる
壁や物にぶつかる、つまづくことが増える
ミニチュアシュナウザーは白内障になりやすい犬種なので、愛犬が壁や物にぶつかる、つまずくことが増えた時は視力が低下している可能性があります。
ぶつかると危険な家具は、場所を変えたり、緩衝材などでガードをして安全な環境の整備を心がけましょう。
段差を嫌がる
関節の可動域が狭くなったり、筋力が低下することにより、段差の昇降が難しくなってきます。
ケガを防ぐために室内の段差をなくすような工夫が必要です。また、筋力を落とさないよう適度な運動を取り入れるようにしましょう。
散歩中歩かなくなる
先述した視力や筋力などの低下により、散歩自体を嫌がるケースも見られます。
寒がる
老犬になると、体温の調節機能と筋肉が落ちて寒がりになります。
冬の散歩は保温性の高い服を着せたり、家では暖房をいれるなど、できるだけ愛犬が温かく過ごせるよう工夫してください。
毛並みが悪くなる
肝臓機能の低下により毛並みや毛ツヤ、被毛の色の変化として現れることがあります。
若い頃よりも食事内容には気を付け、栄養バランスのいいドッグフードを選んでください。消化酵素が不足して消化能力が落ちていることもあるので、補助的にサプリメントなどを取り入れるのもいいでしょう。
おしっこの回数が変化する
腎臓や膀胱(ぼうこう)などの機能が低下すると、おしっこの回数が少なくなったり、おしっこの回数が増える(水をたくさん飲む)ことがあります。
泌尿器疾患やホルモン系疾患の可能性が考えられるので、獣医師の先生に相談してください。
認知症の初期症状が見られる
認知症になると下記のような5つの症状が見られます。
- 【見当識障害】慣れている場所で迷子になる、知っているはずの人を認識できない、普通に歩いている途中で何度も家具にぶつかる
- 【飼い主に対する認識や関係性の変化】なでられたり遊んだりすることに興味がなくなる、名前を呼んでも反応しない
- 【睡眠・覚醒時間の変化】日中に睡眠し夜間に起きている(昼夜逆転)、長時間起きていたり逆に長時間寝る
- 【排泄の変化】トイレ以外の場所で排泄する、失禁する
- 【活動性の変化】鳴き続ける、夜鳴き、同じ方向に回り続ける、隙間にはさまっても出られない、食欲の増加や減退
認知症の症状は個人差があるため、この5つが認知症のすべての症状というわけではありません。
犬の昼夜逆転を防ぐには、「午前中の日光浴」や「日中に多くの刺激を与える」ことが有効だと言われています。また、知育玩具や新しい匂いで脳に刺激を与えることも認知症の進行を抑えるのに有効です。
まとめ
ミニチュアシュナウザーが年を重ねる中で示す老犬としてのサインは、飼い主にとっての大切な手がかりとなります。活動量の減少、食欲の変化、体調の変動など、これらの変化を早くから気づき、適切に対応することが求められます。
愛犬の健康を長持ちさせるためには、日常の観察が鍵となります。愛犬との日々をより良くするために、老犬のサインを理解し、愛情深くケアをしましょう。